昨日、部屋の整理をしながら古いビデオを見ていたらワタル兄の出ている3、4年位前のビデオが出てきました。名古屋のCBC・TV制作番組で東京のスタジオで収録と思われるもので小室等、なぎら健壱氏と対談&歌で出演されておりました。 なぎら氏のすばらしい訳の『アメージンググレイス』を3人で合唱されておりました。ワタル兄の声に澄んだ祈りを感じました。独特の少し高めにはずれ気味の伸びのある声です。 僕の宝です。 中一か中二の頃ワタル兄のことを知ったと思うのですが結局亡くなるまで一度もお会いすることはありませんでした。 いたいけな中学時代に兄を知った頃は『鉱夫の祈り』『値上げ』とかメッセージ色の強い歌が好きだった気がします。 その少し後に加川良氏の歌の中に兄の名が出てきたり、山之口獏氏の名を覚えました。 高校に入って女子校との交流会で自称元過激派学生の2年先輩が『自転車にのって』を歌ったことが印象に残ってます。 ここ数年さっきのCBC・TVが主催するフォークのコンサートがあって兄は2、3回目位から出演されておられたと思います。楽屋風景を見るとワタル兄は別格で出演者から慕われ、敬愛の思いで接しておられたことが判りました。南こうせつ、しょうやん、杉田二郎、武田鉄也氏らワタル兄を見つけると挨拶に行く様子が映ってました。 少し危なっかしそうで声を掛けずにいられなかった面もあるかもしれませんが。 『バーボン・ストリート・ブルース』2001年8月15日初版第一刷、多分4年前の今頃買ったのだと思う。沢木耕太郎の本みたいだなと思いながら、ワタル兄が本を(詩集以外の)上梓されると思わなかったのでビックリして買った。 ステレオを買ってレコード針を下ろすところや、緑色のマジックランプの灯が眩しかったとかすごく叙情的な文だなと思いました。たしか去年名古屋のライブハウス・TOKUZOへ息子さんと出演されたときにサイン本にしてもらおうと思ったのだけれども行けずでついにお会いしないまま逝かれたしまったのですね。 亡くなられた翌日の朝のTVのなかでフジの軽部さんの番組がワタル兄の訃報を『自転車にのって』が流れるなか在りし日の映像、コメントを交えながら他のメディアより丁寧に放送しておりました。僕は今もアンチ、フジですが扶桑社の『TAXI』といいたまには良いことをするんだと思いました。 筑紫哲也は口だけか・・。仕事を選べよ。ヘルシンキまで行って・・。 タカダワタル兄、昔から知ってたのに何もできなくてごめんね。天国でゆったりしてますか。ご家族のかた、漣さん・・。言葉が浮かびません。美化するつもりはありませんがずっと僕の心に残る方でした。 ありがとう。 |